• コラム
  • 2023.03.20

【大学アメフト】新入生勧誘の取り組みをまとめてみた〜事例付き〜

こんにちは!1st down編集部です。

今回はチーム運営において、最も重要と言っても過言ではない新入生勧誘(新歓)での成功事例を、これまで公開してきたいくつかの記事の中から3校ピックアップしてご紹介します。

新入生勧誘は中長期的にチーム力を左右する重要な取り組み。だからこそ部員皆さんで一丸となって新入生勧誘でも勝利を目指しましょう。それではいってみましょう!

▼目次

    ■ 15人から70人の大所帯になるために(成城大学)


    4年生が引退し、部員数が公式戦規定人数未満の僅か『15人』になった成城大。彼らは下記3つの取組みなどを行ったことで勧誘に成功。結果的に『70人』の大所帯になり、強くなるための一歩を踏み始めました。

    1.チーム全体で勧誘活動に取り組む
    2.勧誘活動の「記録」を残す
    3.優先順位付けのための新入生リスト作成

    1.チーム全体で勧誘活動に取り組む

    それまでは一部の部員が「リクルート係」という形で勧誘活動を進めており、チーム全体を巻き込むことはなかったといいます。しかし15人という少ない人数の中で最大の成果を出すために、チーム全員で動くことを決めたそう。

    勧誘活動は入部してもらえる人数より断られる人数の方が多く、なおかつ声をかけた新入生との継続的なコミュニケーションが必要になります。そういった泥臭く着実な行動が求められるからこそ、組織的に取り組むことが重要になってきますね。

    2.勧誘活動の「記録」を残す

    コロナ禍中での勧誘活動は制約が多く、一つのイベントを行うにも様々な工夫や大学側からの許可が必要になります。そういった都度対応しなければならないことや制限がある中で、運営ノウハウを部内で継続的に蓄積することで以降の勧誘活動はスムーズかつより良いものになっていきますよね。

    勧誘活動は一過性の取り組みになりがちだからこそ、チームの長期的な成功のために成功も失敗も記録することが求められるんですね…!

    3.優先順位付けのための新入生リスト作成

    勧誘活動には必ずタイムリミットがあります。そのため、短期間で自分たちのチームに興味がある新入生の方々に対して効率的にアプローチすることが求められます。だからこそ優先順位付けが必要になります。例えば勧誘イベントに参加してくれた方、勧誘イベントに参加し説明会まで聞いてくれた方、練習見学まで来てくれた方、それぞれ入部意向の強さは違うはずです。

    それらがリストなどで管理されていれば、チームとしてどの新入生とコミュニケーションを取ることが優先になるのかが明確になり、勧誘活動の効率が上がるはずです。

    廃部の危機から、約70人の大所帯へ チームで切り開いた活路|成城大学オレンジビームス 佐々木理人

    ■ きめ細かいフォローで未経験者の入部数が増加(明治学院大学)


    BIG8昇格後、着実に実力をつけ2022年にはTOP8との入替戦へ出場した明治学院大!そんな急成長を遂げた背景には、選手個々人のスキルアップはもちろん、地道に取り組んだ勧誘活動がありました。

    明治学院大はまず選手・スタッフ、男女関係なくTwitterなどのSNSでDM(ダイレクトメッセージ)を送付。そこから返信があった新入生の方には個別で一人一人対応しながらチームに興味がある母集団を30人程度作りました。

    その母集団に対し、明治学院大の勧誘メンバーが取り組んだことは「時間を空けずに言葉のキャッチボールをすること」でした。どうしても勧誘活動をしていると一方的にチームの魅力を伝えたくなってしまいますよね。それ以前にまず新入生自身が大学生活で何をしたいのか、どうなりたいのかなど思いをヒアリングし、寄り添うことが非常に重要です。

    そういった言葉のキャッチボールを繰り返すことで入部後にもチームに定着し、モチベーションが高い状態で日々取り組んでくれるはずです。実際に明治学院大ではこの取り組みの後には下級生の退部率が減少したといいます。

    今ではスタッフユニットだけでも50人を越え、BIG8の中でも屈指の部員数を誇っています。TOP8で明治学院大の活躍を見る日は遠くないかもしれません。

    1人でも多くの「ファン」を作る、広報が目指すゴールとは|明治学院大学アメフト部 源中彩乃

    ■ 勧誘を最優先、短期決戦で大切にする3つのフェーズ(東京大学)


    TOP8に定着しつつある東大。実はスポーツ推薦は無く国立大のため、他大と比較しても勧誘のハードルは非常に高いんです。そんな難しい環境の中で東大は毎年30人強の新戦力を獲得しています。実際にどのような取り組みをされているのか、以前公開した記事よりご紹介します!

    1.3〜5月は勧誘活動を最優先
    2.3つのフェーズで入部を決めてもらう
    3.新入生の可能性をアメフトだけに狭めない

    1.3〜5月は勧誘活動を最優先

    チームでの練習は通年取り組むことが出来ますが、勧誘活動にはタイムリミットがあります。そのタイムリミットを東大では3月から5月に設定。その期間内はチームの最優先事項として勧誘活動に取り組むそう。

    例年3月10日に合格発表がある当日には部員それぞれが自身の母校に足を運び、東大に合格した方がいないか先生に聞きに行き合格した学生に対して最初のアプローチをするといいます。新入生のほとんどが未経験の東大は競合となる部活やサークルが多いため、勧誘活動自体の動き出しをはじめ取り組みのスピード感が非常に早いんです…!

    2.3つのフェーズで入部を決めてもらう

    東大の勧誘活動では「部活の雰囲気を知ってもらう」「アメフトに興味をもってもらう」「入部してもらう」、この3つの段階を踏んで入部を決めてもらうそう。いきなり「アメフト部に入りませんか?」と一方的に新入生に伝えるのではなく、あくまでも段階的にチームの雰囲気を知ってもらうことやアメフトの魅力に気づいてもらった上で入部を決断してもらうことは非常に重要ですよね。

    数多くの新入生に部活の雰囲気を知ってもらうために、受験シーズン終了直後にスポーツ大会を企画することもあるそうですよ!

    3.新入生の可能性をアメフトだけに狭めない

    入部を悩んでいる新入生に対しては、「とりあえず一度入部してもらいチームの雰囲気を実際に体感してもらうこと」を大切にしているそうです!
    体育会の部活は一度入部すると辞めづらいと思われがちですが、東大では新入生がやりたいことを最大限尊重するために、本当に合わなかったりやりたいことが出来たら後押しするスタンスだといいます。大学スポーツは入部してくれる方自身に納得感を持って4年間挑戦してもらうことが大切。競合となる部活が多い中でも自分たちのチームの魅力に自信を持っているからこそのスタンスなのかもしれれません…!

    目指すは日本一、東大の躍進を支える「新歓力」とは|東京大学アメフト部


    今回は勧誘活動で成果を出されている3校の事例をご紹介しました。チーム規模に関わらず自チームに取り入れやすい取り組みもあったと思います!勧誘活動は想像以上に地道で泥臭いです。だからこそ組織で取り組むことが求められます。未来のチームを強くするために、昨日よりも一歩前に踏み出していきましょう…!

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